「使えるバカ」になっておく

「バカとハサミは使いよう」

意味を知らずに字面だけ見ると、バカがハサミを持つと危ないよ、という、「使い方を知らない者に武力を持たせてはいけない」みたいにも思えてきます。

「混ぜるな危険」なんて文句も浮かびます。ひとつひとつの性質を知って正しく使えば役に立つ化学薬品どうしも、「使いよう」を知らずに混ぜると危険…とか…。

技術が進み、より細かく正しい分析が可能になるほど、ものごとの分類も細分化されていきます。

ごみの分別をはかるための「分ければ資源」という標語を聞いたことがあります。

同じ性質のものどうしが正しく集められていれば、役に立つものに変えていけるということなのでしょう。

「使いよう」を知らず、考えもなしに色んな性質のものがごちゃまぜになってしまうと、処分に困るごみの塊になってしまう。

人間を人材とみなしたときも、個別の性質を精確に把握して集団を形成する必要があるのでしょう。その前提として、何を成すために集団をつくって力を合わせるのか、ということをはっきりさせることも大事なことのように思います。

個別の力を合わせる前にまず、「切れないハサミは研いでおく」。それくらいは個人にもできますね。