ストレスの味〜Taste of Stress〜

ストレスは環境の変化につきまとう。


入学、入社、結婚や出産といった、おめでたいと思われるようなことにも必ずついてくる。


「ストレスは生きていく上で必要なもの」といったことは、今までも聞いたことがあった。


それは、何かおめでたいけれど大変さがつきまとうことに対する、励ましの解釈みたいなものかなと思っていた。


今までにない変化に出会うと、人はその都度あたらしい反応、あたらしい判断をすることになる。 


必然的に、心と身体のすべてでその変化を感じ、認知し、対処や対応を考えることになる。


自分の身を置く環境の変化は、そうした刺激を一定期間もたらし続ける。


知っているものとの再会が増えてきて、対処や対応がわかってくると、ストレスは低減し始める。それが「慣れる」ということかもしれない。


ストレスの高低差が平坦になってくると、余裕が出てくる。悪く言えば、退屈してくるだろう。


ストレスとはつまり、新しい学びだったり、挑戦だったり、問題と対峙することに他ならない。


心や身体が弱っていて、そういったものに立ち向かえる力がないときは、避けるべきものともいえる。


どんなにおいしい食事でも、食べ過ぎればからだを壊す。


おなかがすいている人ほど、色んなものを美味しくいただけることだろう。


ストレスも食事みたいなものかもしれない。


今の自分に必要な栄養はなんだろう。


どんなものだったら美味しく食べられるだろうか。


自分の状態をより精密に知ること。


どんな食べ物が得られるか、周囲に探究心を持つこと。


僕たちは毎日、何かしらを食べて生きていかなきゃならない。