生活に「良い品」

生活ってなんだろう。

衣食住のことか。

生きていくための「活力」?「活動」?

「力」がないと、「動」けない。

生活するためには、「力」がいる。


生きていくための活動をするにあたって、基本・基礎となるもの。それが「衣食住」なのだろう。

たべもの 着るもの 住むところ

これを豊かにすると、生きる力がわいてくる。

豊かにするとは、バラエティに富んだり、増えるようなイメージがあるけれど、選び抜いたり捨てたりしてスッキリさせることでも、生活は良くなる。むしろこちらに注目しているひとも多いのではないかと思う。

「選び抜かれた良いもの」にめいっぱい活躍してもらうためにも、余計なものは少ないほうが良い。年末の大掃除にその作業をあてる人も多いだろう。どちらが先かはわからないが、スッキリさせてから「選び抜かれた良い品」を連れてくるか、先に「良い品」を持って帰ってから部屋のなかをスッキリさせるか、という人びとの営みに相関し、なにかと「良い品」がよく動く(売れる)のが、商業界の年末なのだろう。僕はつい買ってばかりであまり手放すことをしていないのではないかと、自分を疑う。

新しくやってきた「良い品」がきっかけで、僕のようなどんくさい者にも片付けや仕分けのスイッチが入ることもある。

昨日、「良い瓶」を買ってきた。コーヒーの豆を入れてやろうか、新しくスパイスのミックスを作って入れてやろうか、想像を膨らましながら店で選んだ。

使わないまま古くなってしまった引き出しの中のお茶やら調味料やらを整理する機会にもなりそうだけど、なにかを始めて余計に散らかすのが僕の才能だったらどうしようと不安になる。

家族に「またなんか増えた」と疎まれるか。その事実を受けて、僕は変わることを決意するかもしれない。

そしてまたなにかを始め、余計散らかすのである。

できることなら、この才能をなにかに活かしたいと思う。

そう、生きるための、なにかに。