太ももと咽喉

ランニングを習慣化しようと試みたのですが、1週間ほどやって、やらなくなってしまったのは先々月の話です。

やらなくなってしまった主な理由は、体調不良でした。最初は風邪だと思ったのですが、いつまで経っても治りませんでした。咳があんまりにも長引くので、心配になって医者にかかったら、「咳喘息」と言われました。僕は「結核」を心配していたのでまだ安心した方だったのですが、「咳喘息」だって生やさしいものではありません。吸入薬を処方してもらったのですが、使い始めてもうすぐ1ヶ月経とうとしています。「ぶり返すといけないので薬を急にやめない方が良い」という医師の方針で、回数(量)を減らしながら徐々に薬をやめていけるように経過をみているところです。実際快方に向かっていて、日常生活を送るぶんにはもう問題ありません。僕は歌ったりする音楽活動をしているので、非常に高い音域の歌唱(いわゆる「裏声」)がまだ元どおりにならないところが気になっているのですが、吸入薬が声を出にくくしている可能性があるので、薬の吸入を完全にやめられるまでは何ともいえないところです。

とまぁ、長引く体調不良の影響がこのところ続いているわけなのですが、そんなこんなで習慣化を目指した「ランニング」はいとも簡単にその継続を打ち砕かれました。体調不良は、「ここで治った」という線引きが難しいですよね。

ところで僕は、ほぼ毎日、最低30分〜長くて60分程度は自転車に乗って移動する習慣があります。僕が乗っているのは「軽快車」という種類の一般的なもの(いわゆる「ママチャリ」)ですので、少ないストロークで車に匹敵する速度が出るようなスポーツタイプの自転車と違って、結構な運動になります。大学を卒業して以来、通勤や通学に電車やバスを習慣的に用いたことは一度もありません。ずーっと、自転車を用いて移動をしています。

そのおかげかわかりませんが、太ももが太いです。移動時間が長かった日に疲れを感じるのも太ももだったりします。服屋さんに行ってジーパンを試着することがありますが、置いてある商品のほとんどが、僕にとって「太ももパンパン、腰ユルユル、裾ズルズル」です。(悲しいかな、足が太いうえに短い)ちなみに僕の身長は166センチメールです。多くの商品の「S」サイズと「M」サイズの分かれ目が「身長165センチメートル」になっているので、「S」だとキツすぎ、「M」だとユルすぎるなんてことはしょっちゅうです。自分の体型に合った商品を探すのは、僕にとって大変なことだったりします。おかげで服をめったに買わなくなりました。(言い訳)ここのところずーっと、ジーパンと無地のTシャツを着ています。

とりとめのない話でいちいち長くなっていますが、僕にとっての習慣に「歌唱活動」や「自転車こぎ」なんかがあって、きっとそれらは僕にたくさんの「良いこと」をもたらしてくれていると思うのです。風邪(ほか)で声が出ないのはさすがに困りますが、こればっかりはなんとしてでも続けようという執念めいたものがあるようで、いくら体調不良に陥ったところで、この習慣が消え入ることはないようです。

これまでの僕にとっての「歌唱活動」に匹敵するような価値を「ランニング」に見出すようなことがあれば、もちろんそれが長く続く習慣になる可能性もあるはずだと思います。

ところで、先々月「ランニング」を習慣化しようと思った理由は何かというと、子ども(2歳児)の頭の上を走って飛び越すと彼が大喜びするので調子に乗って何度も跳んでいたら、翌日筋肉痛になったことが妙に悔しかったからなのです。その動機によって「ランニング」を習慣化するには、僕にとって得るものと差し出すものが釣り合わなかったのかもしれません。

そう、結局、僕らは引き寄せたいものを引き寄せ、自分の拾いたいものを拾い、自分のポケットを満たしているのです。(ときどき、穴が開いちゃったりね)